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以前のHPで、2004年2月~2006年10月まで綴った三人の日記です。
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☆4月24日(土) お姉、おめでとう ☆前編☆  HIOKING

式に出席してきました。

教会もない、仲人もいない、人前式。

生まれてきてから出会った大切な人たちの前で愛を誓うから、人前式というらしい。

まずは新郎、彰君の入場。

入場の音楽を聞いて鼻血でるくらい笑いをこらえました。

「白い巨塔」の弦楽のあの音楽だったんです。

シリアスさがババーン、暗さがババーン。

なんて音楽センスかしら。

CDを入れ間違えただけみたいですが始まりがこれだから私の緊張はほぐれました。

父さんとお姉の入場だけで母さんの涙腺は危うく、開式の挨拶だけでお姉の声はブルブルに震えていました。

式からそのままの会場で披露宴。

お互いの仕事先の上司や先輩がスピーチしてくださいました。

お姉は老人介護施設で介護福祉士をやっているので、職場の先輩がスピーチ。

「職場でお祝いを言いたかった人からメッセージを預かってきました。」でテープがながれる。

…お姉の挨拶以上にブルンブルンに震えた声……職場でお世話しているおばあちゃんたちだ!

「まぁ、彰君はしあわせだねえ。」とか、

「今度シーツ交換しようね。」とか、

10人くらいのメッセージの後に、97歳のおばあちゃんが黒田節の大熱唱でしめた。

やたら長い歌に会場はやさしい笑いに包まれたけど、97歳のしっかりとした歌声は何故だか次第に涙を誘いました。

ここにいない人の歌に大拍手。

これからスタートをきる若い二人にむけた大大大先輩からのはなむけ。

お姉の話では、その人はいつも黒田節を歌っているらしい。

そう、ほとんどの人は痴呆で、毎日お世話しているお姉をわからないんだよね。

まあ、姉の写真を見せながら喋ってもらったらしいけど。

お姉は嬉しそうに聞いていた。

毎日お姉はこんな風に、人生の最後を迎えようとしている人たちの命のきらめきを見てんのかな。

お姉の仕事は報われることってあるの?って思うことがあったけど、このきらめきはみつけたらたまらんわと思った。

それってお姉のイカしたセンスだ。

そういう点ではホントにお姉にはかなわないと思う。

おばあちゃんに弱いリカがこのテープを聴いたら絶対号泣だな。


…書ききれないや。つづく。

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